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「どうして普通にできないの!」読みまして

ちょっと、このブログでは
これまでとだいぶ毛色の違う話になりますが…


わたしの昔っからのなやみごとに関連して読んだ
「どうして普通にできないの!」(こだま ちの著/共同医療出版社)っていう本が

あまりに、これまで自分が感じてきた不自由さや気持ちにドンピシャで
めちゃくちゃ衝撃を受けたので、それについて書きます

…とはいえ、本のタイトルにてお察しのとおり
ちょっと、読む人を選ぶ内容になると思うので、本文は折り畳んだ先に…


もし、このタイトルのような言葉に覚えのある女の人は、
ちょっと見て行ってくれると嬉しいです


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さて、じゃ本題に入ろうか

『どうして普通にできないの! –「かくれ」発達障害女子の見えない不安と孤独 –』
こだま ちの 著/協同医書出版社
アマゾンの商品ページはこちら
出版社の紹介ページはこちら

この本について、わたしの感想をひとことで言うなら
「こういうの待ってた!」
これに尽きる


■まず本の話にかこつけて、わたしの話

…サブタイトル見ての通り、発達障害当事者の本です
しかも、「かくれ」ってある通り、発達障害であるということに気付くのが遅れたり
診断名をなかなかもらえなくて、かなり苦労した方の

自分のどこが「変」なのかわからないまま、
違和感を抱えながら普通になろうと必死に努力しては失敗を重ね、
大人になってやっと「発達障害」という理由を得た一人の女性の手記
(アマゾン紹介分一部抜粋&編集)




いや、実はわたしも…っていうのもアレなんですけど
わたしも、発達障害傾向アリの人間なんですよ
検査したら結果に偏りアリだったけど、診断名はなしっていう
いわゆるグレーゾーンっていうヤツです

なんで、コミュニケーションや、仕事の上で
なにかとトラブルは起こしがち


発達障害って、最近NHKでも特番あったように、一般認知度は上がってるんですけど
じゃあ、「こういう症状があるなら」診断書や手帳を貰えるかっていうとそうでもなくて
「そういう傾向は強いけれど、でもこの程度なら定型発達(普通)の範囲内ですよ~」
って返されること多いんですよね

理由は、「今、普通に会話できてるから」とか、「普通に生活できてるから」とか

いやまぁ、そりゃねぇ
わたしも一応、それなりに人生で色々な失敗を繰り返してそれなりに学習しましたんで
“普通”に会話(らしきこと)ができるのも、“普通”に生活とか“普通”に仕事(らしきこと)ができるのも
その努力の賜物っちゃあ賜物なんですけど…

やっぱりね、障害でもないけれど、定型(普通)でもないって、
それはそれですっごいキツいんですよ
障害と言われていない以上、努力で“普通”に近づかないといけないから

でねぇ…偏りはやっぱり偏りなんで、どうも“普通”っていう状態が
感覚的に理解できないんですよ
根本の感覚とか認識とか反応とかが、
程度が軽い(?)とはいえ、いろいろズレてるみたいで

なので、これまでの努力の方法は、
“普通”の表面理解(失敗経験をもとに見た目を調整)っていう形で行っていました

なもんだから、未だに、すっごく真面目にやって「ふざけてるの?」とか
「なんでこれが分からないの」とか言われること多いんですよ
ごめん、すまん、わたしが“普通”っぽくするためには、結構手間かかるんだ!
だってさ、相手の期待内容を把握したうえで(こういうの大体教えてもらえないから困る)、自分の中の感覚・認識・反応のどこがどうおかしかったか振り返って(感覚とか認識に気付くのってなかなか難しい)、でも感覚も認識も努力じゃ変えられないから反応の部分を力ずくで曲げて、多くの実践と失敗を経て馴らしていくというの、頑張ってやってきたのよこれまで!一応!!…でもさぁ、全てのケースにこのペースじゃあ、実生活に間に会うわけないじゃん!

そんなこんなで、“普通”とのズレは日々どんどん蓄積していって、
ある日とうとうバーン!って決壊するんですよ、
修復不可になったりするんですよ、仕事とか人間関係とか体調とか!

今回の休職も、この要因がけっこう大きいんだ…


しかもね、さっきから言ってるこのズレの部分が
困ったことにものすごく説明しにくいんだ!
なにせ、感覚とか認識の領域の話だから

わたしも職場でバーン!を起こす度に、
こういう感覚のことをなんとか分かってもらおうとしたんだけど、
うまく表現できなくて、なかなか届かなかったんですよね

私が診断名持ってないことと、
これまでそれなりに“普通”っぽくできてた(らしい)からなおさら…



…したらこの本ですよ!!!
わたしがこれまでどうしても説明できなかったアレコレが、
ばっちり文章になってるんですよ!
わたしよりはるかに高い文章表現力で!

これはすごい!本当にこういうの待ってた!!



…はぁはぁ

ちょ、この類の話をするのにふさわしいテンションじゃないのは十分承知なんですけど
もう、どうあがいてもこのテンションでしか文面書けないんでご容赦ください



■実際読み終わった身として

実はね、この本を読了してまず最初に思ったのが
「読みやすいし、すっごく共感するけど…使いにくい!」だったんだ

や、使いにくいっていう表現は、読書感想として不適当なんですが
どうしても、わたしはこういう本に、周囲の人へ、自分の状況についての
説明のしやすさを求めてしまうので


この本は、著者の手記ということで
著者の幼少時代からの話が時系列に記載されているんですが
もくじ見て、どの項に何が書いてるかっていうのが、ちょっとわかりにくいです
(先にリンク貼った商品紹介ページで、内容紹介を見てもらえば分かると思います)

で、発達障害が原因のトラブルやその時の著者の感覚・思考、どう対処してたかなども、
全部本文に埋め込まれてますんで、どこが自分にとって大事な箇所かっていうのは、
隅から隅まで全部読んで、自分でみつけて、マークするしかない!

学校や会社など、時代別に起こるトラブルはまだしも、
生来どういう気質があって~という話は、時代関係なくぽろっと出てくるんで、
なかなか油断なりません

また、本文中に補足が必要な箇所については注釈もついてるんですが、これが長い長い!
注釈は全部で27あるんですが、これもすべてもくじに掲載ページが記されています
しかも、注釈の内容も、全部著者の経験と主観なんですよ
補足というより、第2の本編って感じです

ですので、この本は“使う”タイプの本ではない
新書やマニュアル的なものを求めている方には、あんまり向いてないです



…でもそこがイイ!!

いや、あのね…この本文の構成も含めて ナマだと思うんですよ
ナマの思考の産物だと思うんです


ぎっちり書かれてい本文には、かつて著者の状況と
それに対する当時の自分の意識・思考、現在ならではの解釈
そして、そもそも自分が持っているの特性と
そんな自分への批判が、これでもかと綴られています

で、しかもそれで言い足りないことを
さらに補足として追加していくという、これ…

…これ、わたしの頭の整理のパターンと激似なんですよ
職場でバーン!とやらかして、大分時間が経ってから振り返った時の
思い出し&考える順序と激似なんですよ
なのでこれ、わたしにはめちゃくちゃ読みやすい
(↑著者とおまえと一緒にするな)


あと、なによりありがたいのが、
著者がトラブル(わたしでいうところのバーン!)に陥っていた時の
自身の感覚で何が起こっているか、そしてその時の感情・思考(思ったこと)なんかが
文章化されているとこ!

傍から見ての特性について書かれた本っていうのはたくさん目にしたんですが
当事者の、当事者にしか分からない感覚や
その時に思っていること(あとから思い返したことを)なんかを書いてくれてる本って、
見たことなかったので、これは最高のありがたポイントでした

なんで、読んでる最中は
「うぉぉー、これこれ!私が陥ってたのはこれなんだよーー!!」とか
「あー、こういうこと考えてたの私だけじゃ無かったんじゃん、良かった~」とか
「そうなの、こう!わたしもこう言いたかったの!」
っていうフィーバー状態

そんなテンションでありがたポイントが書いてあるページに付箋をはっていったら、
本の側面がどピンクになりました(付箋の意味ねぇ)




いや、あの…この本は本来、「うぉぉー!」なんて感想が出る本じゃないとは思うんです

いや、でも 私的にはそれぐらいすげえの!この!!これが!!
(おちつけ)

これで、次からあの状態になったときに、それを言語化できる(かも?)と思えるんです

それと、こういうことできなかったり、こういう考え方してるの自分だけじゃないって
分かるだけでも心が軽くなるんです

なんかこう、お守りを得た感じです…かね?うん、そんな感じです



■最後に

…ふぅ、私のこんなアホな感想で、
この本の良さがどれだけ伝わったかは分かりませんが
(伝わるわけないと思う)

”普通”に近づくためにこれまで苦労されてきた方は
この本を読んだ方がいいと思います
自分の内面を表現するバリエーションが、ぐっと増やせると思います

もちろん、困ってない方も
この本を通して、人を見る目のチャンネルが
新たに増やせるんじゃないかと思います


でもって、こんなに言語化しにくいことを
このような形で文章化してくださった
著者のこだまちのさんには、もう感謝しかありません
(それなのにこんな感想書いてるわたしって…)

あの、えっと、この本を世に出してくださって、ありがとうございます!

こだまさんの意図とは、ひょっとしたらちょっと違うかもしれませんが
いろいろ受け取りました(わたしが勝手にですけど)

本当にありがとうございます
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きりたちのぼる

Author:きりたちのぼる
ボカロ(特に千本桜)と、仮面ライダーと、フィギュア遊びと、あとその時にハマってるアニメの感想などをやっています。
だいたい迷走してます。
よろしくお願いします。

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