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『ボーカロイド歌謡祭2013(春)』みました

フジテレビで放送されたボーカロイド音楽番組
『ボーカロイド歌謡祭2013(春)~初音ミクから生まれた新たな音楽の世界~』
観ました

世間の反応がどうだか分かりませんが、私個人としては
民放の音楽紹介番組(?)フォーマットでボーカロイドを紹介すると
すごくつまらないものになるんだなぁ

というのが、正直な感想です
内容としては

ボーカロイド・初音ミクとは何か?
ニコニコ動画における二次創作活動とは何か?という説明
YAMAHA・クリプトン各社の開発者インタビューなどがありました

それから、ボカロ曲ランキングということで
下半期ヒット曲ベスト20と、ニコニコ全期間を通してのベスト10

そして、その間に初音ミク・IA・GUMIの3Dライブ画像
特に、大物ゲストとしてGAKUTOとがくっぽいど3Dモデルとの
共演ライブというものがありました



説明については、時間の都合上内容がちょっとあっさりしすぎているところや
多少??と思うところも無くはないですが、地上波テレビとして紹介するなら
まぁ妥当な線かな?と思います

ただ、ボーカロイドおよびそれに伴うカルチャーを
単純図解でさらっと説明されると、例えその説明が間違って無くとも(敢えて正しいとは書きません)
なんとも言えない”これじゃない”感があるんですよねぇ

この原因って、そもそもこの番組の構成が
ボカロ楽曲を中心に据えていることではないかと考えます

ボーカロイドの楽しみ方って、もちろんボカロ使用楽曲が起点なんですが
その派生、というか 二次創作・三次創作というものを含んだ
創作のツリーというものを含めてのエンターテイメントと考えてます

ええと、例えて言うと
曲というのは氷山の、海の上に出ているだけの部分であって、
実際は水面下にその数十倍以上の創作作品があるという…そういうイメージです

しかし、この番組では ボーカロイドの”曲” つまり海面に見えている部分を中心に構成したがゆえに
(水面下の部分についての言及が軽すぎたゆえに)
浅いというか、うすいというか…間違ってないんだけど、なんかちがくね?というような
そういう印象になったと感じました



あと、ランキングを見て思ったのが
ボカロ曲を一気に見せられると、なんとも言えない疲れが襲ってくるということ…
なんというか、人気ラノベタイトルトップ10とか、人気萌えアニメトップ10とか
そういうものを見せられているような気がしました

なんというか、ボカロ曲って
歌詞がごちゃごちゃしているというか、変に刺激的すぎるというか
過剰にいろいろ乗せすぎてる感じがするんですよね

実際、歌詞だけ抜き取ってみると
やたら画数の多い漢字とか、やたら不穏な単語とかのオンパレードで
食べ物に例えるなら、ごってりしたスイーツとか、スパイシーな唐揚げとか
そんな感じ

その理由ってなにかというと、ボカロ曲を聴いているメインの客層の年代が
ちょうど、こう、抽象的で小難しいことを言いたがる年代ということもあるかも知れませんが
一番の理由は
もともとボカロが歌声として不完全(歌声の起伏などによる、情感などの情報が足りない)なことから
それを埋めるために歌詞や、歌に込めたストーリー性で補おうとしているんじゃないのかな?
と考えています

逆に言うと、歌声に油分(情感)が無い
つまりこってりスイーツ”味”、スパイシー唐揚げ”味”のものになっているから
あの歌詞が、結構するっと聴けてしまうんじゃないかな、と…

とはいえ、私はそれでも疲れてしまう年齢になってしまったわけなんですけどね

で、これに関連して
ファミマで流れるBGMで聴いてて思ったことなんですが
やはり、人間の歌手(この言い方も…)が歌う曲に比べて
ボカロ曲って、曲だけで提供されると 非常に聴きづらい!

動画で見ているとそういった点が全然気にならないのは
おそらく、曲と一緒に流れるPVのおかげで
不足情報を各自補填できるからだと思ってます

で、結局何が言いたいのかというと

ボカロ曲っていうのは、歌・曲だけで完結していなくて
その他映像・ストーリーなど複数のイマジネーションが必要なジャンルであり
それを楽しむためには、それなりの労力がかかる

つまり、聴き手が積極的に楽しもう!という意識を持つことが必要なジャンルであると考えるわけです

これに関してもうひとつ
ライブ感想と絡めて


ライブ映像については
例えば、歌番組で流す映像のような形で
3Dモデルの歌手(ミクやGUMI)と実写背景(スタジオ)背景の合成映像になっていました
これは、なかなか画期的な試みであったとは思います

ただ、画期的ということは分かるのですが
これが、テレビメディアから提供されているということに
強烈な違和感があるんですよね

なんというか、お仕着せ感…とでもいいましょうか
どうしても”与えられている”という感覚があるんです

実写との共演ということでしたら、似たような試みとして
『39の日感謝祭』『ミクパ』がありましたが
こちらは、観ていて非常に興奮するし
バックにリアルの人物がいても、全く気にならなない…むしろ、それがいい!
これは、一体何が違うのか

…私が考える理由として、
TVメディアという媒体から提供される情報には
ファンの主体性というか、当事者意識というか、そういったものが欠けているから
と考えます

例えば、ライブイベントならば
チケットを買う・会場に足を運ぶ・サイリウムを振って周囲と共に盛り上がる…など
自分で主体的にこの行事に参加しているという意識があります

しかし、テレビメディアからの放映では
もちろん、その時間にチャンネルを合わせるという行為はあるものの
自分が起こすアクションというのはその程度、圧倒的に主体性が低いのです

で、ここで何が言いたいのかというと
私は、ボカロカルチャーの最大の特徴って
ファンが能動的に動いていることにあると思ってます

ええ?能動的っていったって
確かに曲作ったり、踊ったり歌ったりライブ行ったり…はそうだけど
ニコニコで見てるだけの人もたくさんいるでしょ?
それは、TVとそんなに変わらないんじゃないの?と思う人もいるかと思います

しかし、ニコニコで動画を見る、というのは
サイトにアクセスし、自分の好みの曲を検索し、サムネイルや紹介分を読んで動画を選定し、再生ボタンをクリックし…
というように、TVメディアに比べて圧倒的なステップ数を経由しているわけです

しかも、コメントやブックマーク…ただ閲覧するだけでも動画の再生数が加算されるというように
参加意識というものも、全く違います


で、結局何を言いたいのかというと
ボーカロイド曲というジャンルは、上記理由のように
曲を楽しむためには、自ら主体的に関わることが必要で
つまり、ファンが自分も”参加している”という意識を持っていることで
今日のような支持を得ているものと考えます

そのため、視聴者が、情報の提供を”受ける”形式のテレビメディアとボーカロイド曲では
やはり相性が悪いのでは?というのが私の見解です



でもって、テレビから提供される流行情報(?)のように
こちらからアクションを起こさなくとも、垂れ流しのように情報を享受できるようになったら
ボカロカルチャーって急速に衰退するんじゃないかな?とか
そんなこと思いました


以上、長々とすいませんでした
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コメント
5: by 名無し on 2013/07/10 at 16:24:16

文章拝見させていただきました
昨今のボーカロイド界隈においてなかなか的を射た評論だと思います。

ボカロの魅力というのはまさに聴き手が能動的に好きな音楽やコンテンツに対して当事者意識をもって楽しむというところにあると思います。

最近ボカロを聴き始めたかたは周りに流されて曲を聞くのではなく是非
自分で納得のいく作品を探してpvをみたりコメントを残したりする事に重点をおいて楽しんでいただきたいものですね。

6:コメントありがとうございます by きりたちのぼる on 2013/07/13 at 04:39:19

コメント頂きありがとうございます。
評論なんて滅相もない。今改めて見ても稚拙な文章で、お恥ずかしい限りです。
私がうまく言葉にできなかったことを、的確にまとめてくださりありがとうございます。
(精進します;)


私個人としては、ボカロを楽しむ(曲に限らず)というのは、
例えば”コミックマーケットに参加する”ということに近いと考えています。
コミックマーケットの理念が、来場者はすべて「参加者」であり「お客様」は存在しない、であるように
ボカロを楽しむ人も、皆「参加者」なのではないかと、だからこそこれほどの人気があるのだと思ってます。

ボカロについては、度々衰退論が出ているようですが
コミックマーケットが、規模の拡大や企業ブースの出店、その他さまざまな問題を抱えながらも存続しているように
ボカロも、”全員が参加者である”という基本理念さえ失われなければ存続すると思っているんですが
…甘いですかね。

プロフィール

きりたちのぼる

Author:きりたちのぼる
ボカロ(特に千本桜)と、仮面ライダーと、フィギュア遊びと、あとその時にハマってるアニメの感想などをやっています。
だいたい迷走してます。
よろしくお願いします。

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